<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<rss version="2.0" xmlns:blogChannel="http://backend.userland.com/blogChannelModule" >
  <channel>
  <title>蒼の髪と銀の雨</title>
  <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/</link>
  <atom10:link xmlns:atom10="http://www.w3.org/2005/Atom" rel="self" type="application/rss+xml" href="http://mikonasr.blog.shinobi.jp/RSS/" />
  <description>PBW・シルバーレインのキャラクター、「巫名・芹（b40512）」のブログです。
後ろの人の代理人(A)との対話や、SS、RP日記などを書き連ねて行きます。最新記事は右側に。シリーズごとのｓｓはカテゴリに。雑多なものはそれぞれカテゴリにちらばっています。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―― 一人の努力で、なにものにも耐える礎を築けるだろう。しかし、誰かと共にあれば、その上に揺るがぬモノを建築できるのだ。…しかも楽しい――「音楽の先生」</description>
  <lastBuildDate>Sun, 29 Jan 2012 16:02:28 GMT</lastBuildDate>
  <language>ja</language>
  <copyright>© Ninja Tools Inc.</copyright>
  <atom10:link xmlns:atom10="http://www.w3.org/2005/Atom" rel="hub" href="http://pubsubhubbub.appspot.com/" />

    <item>
    <title>似非名言集</title>
    <description>
    <![CDATA[<font size="2">CoDシリーズの名言集のように、適当にそれっぽい言葉をでっちあげる記事です。<br />
更新はきまぐれです。<br />
また、各発言はそれっぽく文体を整えてあります。<br />
時系列も特定していないので、それぞれの思想というかまあ、そんな感じで適当にどうぞ。<br />
<br />
<br />
<br />
&rdquo;魔術武器を買うのに、一生かけて金を支払う必要はない。　問題は、一生人を殺し続けても良いかどうかだ&rdquo;<br />
――巫名・刻（巫名家・初代当主）<br />
<br />
<br />
&rdquo;忠誠は必要だし、金は必要だし、信頼も必要であるが、それを得る手段は選ぶ必要が無い&rdquo;<br />
――巫名・刻<br />
<br />
<br />
&rdquo;邪魔だからと殺してはいけない。血を吐いてでも信頼を勝ち得て、絞りつくしてから火にくべるべきだ&rdquo;<br />
――巫名・刻<br />
<br />
<br />
&rdquo;私は未だかつて人間を殺したことはない。――他者を人間と認める必要性が無い&rdquo;<br />
――巫名・刻<br />
<br />
<br />
&rdquo;敵地にあって、彼らは最期まで私を信じていた。私も彼らを信じていた。<br />
　彼らの死一つが、私の命を一日延ばすのだという事を&rdquo;<br />
――巫名・刻<br />
<br />
<br />
&rdquo;力の無い正義は糞の役にも立たないが、正義の無い力はとりあえず破壊をする事ができる。<br />
　よって、力に価値がある&rdquo;<br />
――布都・命（布都家3代目当主）<br />
<br />
<br />
&rdquo;私は全てを切り刻む方法を知っている。肉も鉄も心も、刻んでしまえばただの廃棄物だ。<br />
　だからこそ原型は残す。――価値がある間は、だが&rdquo;<br />
――布都・命<br />
<br />
<br />
&rdquo;私を狂っていると評する者達がいた。<br />
　さて、そういう連中は三日間で大分減ったので、私は相対的に狂っていない事になる&rdquo;<br />
――布都・命<br />
<br />
<br />
&rdquo;神を殺したければ人を殺せばいい。<br />
　なぜなら、神の存在は人の心に依存するのだから&rdquo;<br />
――布都・命<br />
<br />
<br />
&rdquo;一人の努力で、なにものにも耐える礎を築けるだろう。<br />
　しかし、誰かと共にあれば、その上に揺るがぬモノを建築できるのだ。&hellip;しかも楽しい&rdquo;<br />
――大川・葉子（元・巫名家当主直属第一特殊工作部隊隊員）<br />
<br />
<br />
&rdquo;往々にして、死にたいヤツは活かしておき、生きたいヤツは殺しに行く。<br />
　それがアタシらの仕事さね&rdquo;<br />
――大川・葉子<br />
<br />
<br />
&rdquo;家族の名前も顔も覚えちゃいない。いつ殺す必要があるか分からないからだ&rdquo;<br />
――大川・葉子<br />
<br />
<br />
&rdquo;対象が恋人、配偶者、友人、親友、片思いの相手、教え子&hellip;&hellip;<br />
　殺せないと言ったので代わりに殺し、反逆の罪で本人も殺した。仕事とはそういうものさ&rdquo;<br />
――大川・葉子<br />
<br />
<br />
&rdquo;殺されるくらいなら殺そう&rdquo;<br />
――布都・薺（巫名・芹観察員及び戦技訓練員）<br />
<br />
<br />
&rdquo;恐怖も痛みも必要ない。人間である実感なんてくだらないものだからだ&rdquo;<br />
――布都・薺<br />
<br />
<br />
&rdquo;たった一人殺せない相手がいる。<br />
　その人を殺さずに済むのなら、敵に身を汚され名誉を奪われ、人でなくなっても構わない&rdquo;<br />
――布都・薺<br />
<br />
<br />
&rdquo;ボクがあげられたのは、いくつもの殺人術と戦闘技術。<br />
　それとシュークリームだけだった&rdquo;<br />
――布都・薺<br />
<br />
<br />
&rdquo;人を殺すのは何でもない。首を刎ねるなり胴を裂くなりすればいい。<br />
　心情的な問題など、幻想にすぎない&rdquo;<br />
――布都・錫那（巫名家第一特殊部隊隊員）<br />
<br />
<br />
&rdquo;仲間はそれなりに死んでいる。人間性を多く持つものから、順番に&rdquo;<br />
――布都・錫那<br />
<br />
<br />
&rdquo;何事にも、必ず暗部というものは存在する。<br />
　そしてその暗部にこそ、構造の基礎が隠れている事もある&rdquo;<br />
――布都・錫那<br />
<br />
<br />
&rdquo;人の心は脆く儚いが強靭である。<br />
　だが、それは一般論に過ぎず、理由はどうあれただの一声にすら負けるものだ&rdquo;<br />
――杷紋・誓慈（元巫名家当主直属第一特殊工作部隊隊員）<br />
<br />
<br />
&rdquo;支配する事が悪ではない。支配される弱さが悪である&rdquo;<br />
――杷紋・誓慈<br />
<br />
<br />
&rdquo;不可能である事など欠片の理由にもならない&rdquo;<br />
――杷紋・誓慈<br />
<br />
<br />
&rdquo;言葉とは、ただの空気の波である。私は、ただそれを制御するだけだ&rdquo;<br />
――杷紋・誓慈<br />
<br />
<br />
&rdquo;強い魔力を生得している者は羨まれ、一部の者から崇められることすらある。<br />
　それがもたらす苦痛を理解されぬままに&rdquo;<br />
――杷紋・誓慈<br />
<br />
<br />
&rdquo;私は力と共に生き、力と共に死ぬ。この手は、剣を持つ為に生まれてきたのですから&rdquo;<br />
――巫名・芹（巫名家直系血族第三当主候補）<br />
<br />
<br />
&rdquo;ギターを一人で爪弾くとき、私の目には全てが夕陽に焼かれているように感じます&rdquo;<br />
――巫名・芹<br />
<br />
<br />
&rdquo;人嫌いでも、他人を避けたいわけでもありません。<br />
　恐怖とも空虚ともいえない、言葉では言い表せない感覚が胸の中にあるから、です&rdquo;<br />
――巫名・芹<br />
<br />
<br />
&rdquo;知られたくなければ突き放してはいけません。<br />
　笑顔でいれば、まるで尺で計るかのように距離は一定でいられるのだから&rdquo;<br />
――巫名・芹<br />
<br />
<br />
&rdquo;指示があっても、友人も親も殺せないかもしれない。<br />
　そうなれば、本家の仲間に殺される日が来るでしょう&rdquo;<br />
――巫名・芹<br />
<br />
<br />
&rdquo;自分の命に執着はないし、死ぬ時があれば仕方ないと思います。<br />
　それでも死にたくないのは&hellip;生意気にも友人知人に、迷惑がかかると思っているからでしょうね&rdquo;<br />
――巫名・芹</font>]]>
    </description>
    <category>銀の雨に響く詩（誰かの言葉、あるいは何か？</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E9%8A%80%E3%81%AE%E9%9B%A8%E3%81%AB%E9%9F%BF%E3%81%8F%E8%A9%A9%EF%BC%88%E8%AA%B0%E3%81%8B%E3%81%AE%E8%A8%80%E8%91%89%E3%80%81%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%84%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8B%EF%BC%9F/%E4%BC%BC%E9%9D%9E%E5%90%8D%E8%A8%80%E9%9B%86</link>
    <pubDate>Sat, 21 Apr 2012 14:43:21 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/73</guid>
  </item>
    <item>
    <title>思考介入。　ゆめ、ふたり。</title>
    <description>
    <![CDATA[<span style="font-size: small">　ふと、目が覚める。いや、覚める？</span><br />
「&hellip;&hellip;これ、は」<br />
　私はつい先ほどまで、森を駆けていたはず。いえ、つい今も。いやそもそも、今周囲に広がるのは柔らかな光に照らされた&hellip;&hellip;砂地？　足元にはさらりとした感触があり、それでもしっかりと体重を支えていると感じる。<br />
　その前に、私は。<br />
　そう、私は、せり。<br />
　巫名・芹。みこな・せり。<br />
　大丈夫、私は私でいる。私に拠って立っている、この意識は本物だ。<br />
「&rdquo;夢の続き&rdquo;といったところでしょうか？」<br />
　一人呟く。違う。恐らく、まだいる。誰が？　そう、あの夢を見せた張本人。悪夢の元凶。<br />
<br />
――ストップ。<br />
　このところ、思考が駆け始めると止まらないことがある。その先に、害意や殺意、そして敵の存在があればあるほどに。<br />
「ご明察。ちょっと強引だけど、あなたと話がしたくなって、ね？」<br />
　響いた声は目前。大体５メートルほど先に、その主はいた。<br />
「話ですか。&hellip;&hellip;あなたとする話は、それほど無いと思いますが？」<br />
　響かせる声は私のもの。声は何も無いただ広い砂地に溶け込み、微かの残響も残さない。<br />
「そう？　全く同じ容姿の相手が自分をどう思っているか、思考はどのようなものか、とか&hellip;&hellip;興味ない？」<br />
　響いてくる声は目前。私と同じ姿をした、私ではない存在のもの。<br />
<br />
　鏡月。<br />
<br />
　鏡月は黒のノースリーブワンピースを着ていて、全く武装していなかった。&hellip;&hellip;私も、同じ格好。ただ、ワンピースは真っ白で、肩掛けポーチのようにナイフと鞘を身に付けていた。<br />
「一応、この空間&hellip;&hellip;状況はわたしの管理下。そして、あなたの目の前にいるわたしが破壊されれば、この空間は無くなる。&hellip;&hellip;別に死ぬわけじゃなくて、お互いに元の状況に戻るだけ。だから、飽きたり嫌になったりしたら、それでわたしを殺せばいい」<br />
　鏡月は薄く微笑み、とても簡単な説明をする。ナイフの柄はちょうど左手に触れそうな位置にあり、やろうとすれば２秒と待たず鏡月の首に新しいオブジェが突き立てられるだろう。<br />
「今すぐにしようとしたら、どうするのです？」<br />
「その時はその時。あなたがわたしを殺し、この世界は閉じる。それだけの事実に、何か説明が？」<br />
　言葉を聞きながら、意識する。――想軌は、起動しない。術式を編む事ができず、魔力を集中することも出来ない。<br />
「&hellip;&hellip;分かったかもしれないけど、ここでは魔術は使えない。取るに足らない土着の魔術も、神に等しいありがたい力も、ここでは等しく意味が無い」<br />
　察知された。魔力の流れさえ発生しなかったのに。&hellip;&hellip;魔力が、無い？<br />
「そのようですね。&hellip;&hellip;それで、どんな話を？」<br />
　フェイクかもしれない。とはいえ、こちらの手には武器がある。軽く握ってみたけど、幻影とは思えない。鏡月がどれほどの使い手か正確には分からないけど、無手の状態から武器を生み出し構えるのに、いくらか隙は生まれるはず。&hellip;&hellip;だから、妙な動きをしても先手を取れるはず。<br />
　どれも希望的観測だけれど、すがるしかない。<br />
「まあ、そんなに大した話じゃないわ。簡単な事」<br />
　そう言いつつ、鏡月はゆっくりとこちらに歩み寄ってくる。一歩、二歩&hellip;&hellip;<br />
　両肘を抱えるように緩く腕を組み、蒼い髪を揺らして。<br />
「あなたは、気付いているのかということ」<br />
<br />
　気付いているのか、と。鏡月は言う。言いながら近づき、３メートルほど前方で立ち止まる。<br />
「&hellip;&hellip;何に、ですか？」<br />
　お互いに自然体で向き合いながら、言葉を交わす。<br />
「あなた自身の変容に。あなた自身の異常に。あなた自身の存在に」<br />
　微笑は崩さず、私を真っ直ぐに見つめてそう言うと、鏡月はゆっくりと目を閉じる。<br />
　私の変容。<br />
　私の異常。<br />
　私の存在。<br />
　気付いているも何もない。私は私。そして人は変わるもの。&hellip;&hellip;今思えば、リビングデッドに対し剣を振るうことに躊躇いを覚えていた事を、懐かしく思う。<br />
　けど、それは変容というより慣れ。適応であり、状況への対応。変容や異常というより、必要なこと。<br />
「変化があるという事は認めています。必要な変化、を」<br />
「変化？　変容じゃなくて？　慣れとか適応という言葉で片付けて、義務という言葉で心を守って、必要だと叫んで逃げ出してない？」<br />
　言葉にかぶせてくる。そしてその言葉は、不思議と胸に突き刺さる。聞いてはいけない。<br />
「例えば、芹。あなたは、敵となれば友人でも家族でも手にかけられる。&hellip;&hellip;否定しても無駄。わたしには分かるから」<br />
　その通りだ。別に、感慨も無いわけじゃない。状況もある。けど、&rdquo;殺しあう&rdquo;相手とは、それ程の理由があり対峙する存在。&hellip;&hellip;その時には、友達や家族なんて、きっと言っていられない。そういう予測。<br />
「&hellip;&hellip;そうですね。そのような状況になるまでには理由があり、お互いにそれを譲れないはず。ならば、手にかけることもいとわない」<br />
「理由、ね？　それじゃあ、あなたが今まで手にかけた相手はどうして？　死んでない、止めを刺していないなんて言い訳は聞きたくない。その理由は？」<br />
　鏡月は次々に言葉を投げかける。――不快だ。こちらに踏み込もうとする意思を感じる。内面を探ろうとする意図を感じる。閉じたまぶたの奥で、何を考えているのか――<br />
「&hellip;&hellip;銀誓館に関するものは、そうしなければ一般人の方々にも被害が出て&hellip;&hellip;何より、世界結界の崩壊を食い止めるため、です」<br />
　鏡月がやや大きめに一歩を踏み出す。あと２．５メートル。<br />
「何も殺さなくても、とは思わない？」<br />
「結果として命を落とすことまではどうしようもありません。&hellip;&hellip;それに、参加する人々の年齢層はともかく、あれは&rdquo;戦争&rdquo;です」<br />
　鏡月がまた少し歩み寄る。２メートル。<br />
「じゃあ、今日みたいな状況で、巫名家側につくのは何故？　あなたはともかく、あなたのお友達は沢山人を殺してるわよね？」<br />
「単純です。あなた達は敵であり、離反者であり、それに&hellip;&hellip;無関係の人々にも被害を与えています」<br />
　鏡月がまた歩み寄り、立ち止まった。１メートル。<br />
「そうね。じゃあ、あなたのその判断基準は？」<br />
「巫名家からの情報です。&hellip;&hellip;情報部は、確かな情報を掴んできますしね」<br />
　具体的には知らない。けれど、ナズナさんやお母さん、それに先生もいる。信頼するには、充分な理由がある。<br />
「じゃあ、質問。その巫名家が狂っていたら？　末端はまともでも、中枢が狂っていたら何にもならないわよね？」<br />
「では、その根拠は」<br />
「質問に質問で返さないの。国語のテスト０点なのよ、そういう人って」<br />
　無意味な質問。無意味な例え。――もう、必要ない。<br />
<br />
『殺せ』<br />
<br />
　たったの１メートル。向こうが距離をつめてくれた。<br />
<br />
　殺せ！<br />
<br />
　以前にも見た夢では、明らかにこちらの精神を攻撃してきていた。&hellip;&hellip;よって、これ以上話をするのは危険。<br />
<br />
――殺す。<br />
<br />
　たった一言の決断は、ゆるりと下る。左手にナイフを握り、同時に右手で鞘を払う。ベルトが肩にかかったままだけど、関係ない。一撃で。<br />
<br />
――そういえば、なぜ、鏡月は。私と同じ姿を？<br />
<br />
　左手を引き、半身に踏み込む。狙うは腹部。突き刺し、そのままぐるりと刃を返して致命傷を与えるだけ。<br />
<br />
――そもそも、私は本当に？　もしかして、鏡月が。<br />
<br />
　右手で鏡月の肩を掴む。逃がさない。殺す。殺す。<br />
<br />
――必要がある。今、話さなければ。疑問を。<br />
<br />
　どん。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
「最初に言ったでしょ？　この空間は、この状況は。この世界は、わたしによって管理されている」<br />
　気付くと、ぬくもりがすぐそばにあった。何が。何が、起こったのか。<br />
「わざわざ握って確認していても、刃までは確認しなかった。そして、いざ動く時に&rdquo;確信している武器&rdquo;を確認することはしない」<br />
　ふわっと、柔らかな香りがする。森のような、爽やかで優しい香り。<br />
「&hellip;&hellip;とりあえず、あなたが思うほど事は簡単じゃないのよ、芹」<br />
　鏡月の声。いや、私の声？　それとも、私は鏡月で、彼女は芹なのか――？<br />
「ひとつずつ、紐解くの。いい？」<br />
　そう言うと、ぬくもりは離れる。&hellip;&hellip;鏡月に、抱きしめられて、いた？<br />
「多分、すぐには分からないと思う。だから、まずわたしの話、ね」<br />
　鏡月はそう言うと、また一歩下がる。１メートルくらいの、距離。<br />
<br />
「とりあえず、わたしについて」<br />
　またもとのように微笑みながら、鏡月は話を始める。ナイフは彼女の後方に落ちていて、その刃は何か、プラスチックのようなものに見えた。<br />
「わたしの生まれや作者については、きっと後で分かるから、置いておくとして。&hellip;&hellip;なぜ、あなたを犯し、壊し、殺すとまで宣言したわたしが、こんなことをしているか。そこから説明するね」<br />
　私はというと、呆けている。何が起きたのか。&hellip;&hellip;ただ話は聞けているし、こうなれば抵抗はできない。あれほど強く持った殺意も、今ではどこかへ消えてしまっていた。<br />
「まずわたしの存在そのものについて。&hellip;&hellip;いくらお洒落に興味がないわたしたちでも、鏡くらいは見た事がある。そして、あなたとわたしは全く同じ姿かたちをしている。そこからわかるかもしれないけど、わたしは芹という個体を起点にして、その存在をコピーしたもの。&hellip;&hellip;より正確に言えば、&rdquo;芹&rdquo;という個人のコピーを想軌し、稼動させているもの。それがわたし。&rdquo;鏡月&rdquo;と呼ばれるモノ」<br />
　驚きは、強くない。全く同じ姿かたちのものは、度々魔術で生まれているから。<br id="NINJASELECTIONID" style="clear: both" />
　ただ、何と言うか、漠然とした疑問がある。詳しくは、分からないけど&hellip;&hellip;<br />
「当然だけど、まずそれが実現したことが奇跡的。でもその可能性とかの話は関係ないから飛ばすね。&hellip;&hellip;まず、生まれた直後のわたしは極めて不安定で、ほぼ同一な存在であるあなたを疎ましく思っていた。それ自体はまだあるんだけどね。まあ、別の事を今は試そうとしてる」<br />
　それ自体、とは私を疎ましく思う気持ちだろう。問題は、&rdquo;別の事&rdquo;だ。<br />
「試そうと思った理由はいくつかある。それは――」<br />
<br />
　前提、わたしと芹は基礎が生命体か魔力かが異なるだけで、組成も能力もほぼ完璧と言えるほど同じである。<br />
　以下、理由。<br />
　ひとつ、わたしと芹の行動理念が、あまりに違う。今のわたしは、極めて自由に振舞っている。芹は、自由なようで自由でないように感じる。<br />
　ふたつ、組成が違う。多少の違いは当然として、明らかに異質なものが芹には混じっている。<br />
　みっつ、わたしが触れ合える可能性のある人間は、芹しかいない。<br />
<br />
　大きく分けて、三つ。そう締めくくり、鏡月は息をつく。<br />
「それで。試すこと、とは？」<br />
「今やってる。この空間。&hellip;&hellip;そろそろタネ明かしをするね」<br />
　この空間？　引きずりこむことが目的なら、すでに達成している。&hellip;&hellip;けど、もったいぶった言い回しを聞くに、それだけではなさそうだ。<br />
「この空間&hellip;&hellip;というか一種の世界、か。精神世界、抽象的世界、何でもいいけど。　この世界は、あなたとわたしでつくり、維持している。わたしが編んだ想軌に二人の魔力を接続して、お互いの意識を魔法的に交信している。&hellip;&hellip;世界やわたしたちの姿かたちはわたしの管轄で、芹はそれらの固定――アンカーみたいなところに利用させてもらってる」<br />
　荒唐無稽。としか言いようが無い。精神的空間を生み出す魔術は存在するけど、他人の魔力を&rdquo;勝手に&rdquo;融通するのは難しい。&hellip;&hellip;魔力という大雑把な分類では同じ力でも、細かな質は違う。「鉄」と呼ばれる金属は大体同じだが、品質や組成により様々なものに分かれる。それと似ている。――どういうものかよくわからない鉄を用いて骨組みを組んでも、いつ崩れるかの見通しなど立つはずも無い。<br />
「不可能です、そんな」<br />
「魔力の性質が把握できないはず、でしょ？　でも言ったとおり、わたしとあなたの組成はほぼ完璧に同じ。&hellip;&hellip;そう、魔力さえ。&rdquo;こころ&rdquo;が違うくらいで、あとは全く同じ、よ。だからこそ、わたしはいとも簡単に、それこそ準備も予兆もなく、また戦闘の前にすらあなたに接続することができた」<br />
　今日、起こっている戦闘。その直前に、鏡月が来るというイメージは確かに受け取っていた。不自然なほど鮮明に。<br />
「そしてこの空間は、より自分自身の精神に近い存在になる。&hellip;&hellip;当然ね。精神と魔力の混合物で接続したホットラインみたいなものだし」<br />
「では&hellip;&hellip;何のためにこれを？」<br />
　疑問が、口からでていた。急がなければならない。なぜか、そう思った。<br id="NINJASELECTIONID" style="clear: both" />
「&hellip;&hellip;わたしと、あなたの組成の違い。もっと言えば、あなたに混じる不純物の特定のため、かな。きっとそれは、あなたを知らず知らずに苛んでいる。思考の偏った加速、強引な割り切り、極端な自身への孤立。&hellip;&hellip;あのね、必要があれば友人でも簡単に手にかけるって、普通じゃないと思うよ。戦うとしてもね」<br />
　ちくりと胸が痛む。ふと浮かぶ幾人かの表情に、刃を突き立てる。&hellip;&hellip;ぞっとしない。できれば、そんなことは起こってほしくない。<br />
「そう。あなたは&hellip;&hellip;芹は、そんなことできない。&rdquo;敵&rdquo;を倒す事はできてもね。例えばわたしは、明らかにおかしいと思う仲間がいるけど、その人を殺せといわれたらできないよ。たとえ必要な事でもね」<br />
　では、なぜ。――あたまが、痛い。考えるなと、警鐘を鳴らしている。<br />
「け、ど&hellip;&hellip;思考の極端化は想軌の影響で&hellip;&hellip;侵食、が」<br />
「そうだね。&hellip;&hellip;けど、もしも。もしも、それが正確じゃないとしたら？　本当は想軌によって狂気なんて呼び起こされないのに、&rdquo;そういうものだ&rdquo;と印象付けられていたら？」<br />
　疑問を抱いたことは、ない。現にそういう事例はいくらでも記録されている。<br />
「残っている記録も――すでに、そういう印象が根深く広がり、何らかの悪意を持って&rdquo;引き起こされた&rdquo;ものの記録だとしたら？」<br />
　なぜか。かんがえたくない。<br />
「根拠、は&hellip;&hellip;」<br />
　声は、弱弱しかった。こんな弱い声、出したくはないのに。私は、私は――強く。強く――<br />
「だから、わたしとあなたは同じ。&hellip;&hellip;それに、わたしはあなたと違う形の想軌を、それこそかなり用いている。良い事にも、悪い事にも&hellip;&hellip;けど、わたしは鏡月であるのに対し、芹は明らかに変化している。&rdquo;想軌の副作用&rdquo;でね？」<br />
　組成が同じとするなら、鏡月が発生した時期の私がモデルなはずだ。瓜二つなのだから、見た目の年齢は変わらない。<br />
　ならば、想軌による副作用が発生しうるタイミングも、おおよそ合致するか、どちらかが少しだけ先行する形になるはず。なのに、鏡月には発生していない、と。するなら。<br />
<br />
　それ自体が妄想ではないか、とも思う。狂気は、自らでは気づきにくいものだから。<br />
「&hellip;&hellip;その可能性も考えた。けど、わたしはわたしなりのやりかたで確認して、本当に&rdquo;侵食&rdquo;が発生していない事を確認してる。まあ、その手法自体が狂っているかもしれないし、今は教えられないけど」<br />
　心を読むように、鏡月は続ける。&hellip;&hellip;思えば、この鏡月は何か、雰囲気が違う。<br />
「さっきも言ったけど、生まれた直後のわたしは不安定だった。それは今も残ってる。だから、より直接的に接触できる手段を選んだ。それが、今のわたし。感覚としては、鏡月という存在の中に二つの意識があって、それぞれ管轄が違ったり、重なっていたりする感じかもしれない。&rdquo;あっち&rdquo;の鏡月は、こんなに細かな話はできないしね」<br />
　鏡月は微笑みながらそう続ける。――ひとつの存在にふたつのこころ。多重人格&hellip;&hellip;とも、違うようだ。<br />
「うん、違うね。&hellip;&hellip;話を少し戻すね？　想軌の侵食について。少なくともこれは、わたしにいわせれば&rdquo;存在しない&rdquo;代物。じゃあ、なぜ発生するのかというと――信仰じゃないかな、と思う。&rdquo;そういうもの&rdquo;と強く認識していることで、受け入れやすい環境ができる。そしてそこに、何かしら手を加える。そう、人為的に。&hellip;&hellip;そうして生まれたのが、その&rdquo;副作用&rdquo;だと、わたしは思ってる」<br id="NINJASELECTIONID" style="clear: both" />
　理屈は、分かる。けれど――<br />
「あなたももう、知ってるはず。&hellip;&hellip;さっきわたしを殺そうとした時、あなたは何度判断した？」<br />
　簡単だ。私は一回だけ『殺す』と。強く意識したから。<br />
「そう。でも、よく思い出して。その前に何度か、あなたの声で『殺せ』と聞こえたはず。――それは、なぜ？　行動するのは芹自身なんだから、殺せ、じゃなくて殺す、が正しいはずなのに」<br />
<br />
&hellip;&hellip;あ。<br />
<br />
　世界が揺らぎ、風はやみ、砂地が、色の無いガラスのようなものに変化していく。<br />
「――時間切れ、か。それとも、&rdquo;破壊工作&rdquo;かな？&hellip;&hellip;いずれにしても、しばらくはお別れ、ね」<br />
　空が遠のく。地面の感覚が消える。鏡月との距離が、離れる。<br />
「待っ&hellip;&hellip;！」<br />
「また後でね、芹。&hellip;&hellip;あっちの鏡月に、よろしく」<br />
<br />
　その声を最後に。<br />
　私は、現実に引き戻される。<br />
<br />
<br />
<br />
　そして、目が覚める。そう、目が覚める。<br />
　ここは、森。もといた場所だ。<br />
　急がなければ。向かう場所は、分かっている。<br />
　時間はどれほど経ったろうか、数分にも感じる。<br />
　姿勢は元のままで、ぼんやりと佇んでいたように。<br />
「&hellip;&hellip;話も、ありますからね」<br />
　駆け出す。場所は、分かっている。<br />
<br />
　この夜の狂宴。その只中に鏡月がいると、魔力の微かな繋がりを手がかりに。<br />
<br />
　その、私は。<br />
　そう、私は、せり。<br />
　巫名・芹。みこな・せり。<br />
　大丈夫、私は私でいる。<br />
<br />
　私は、私の意思で、駆けて行く。<br />
　何かを、知るために。きっと、知るために。<br /><a href="http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E3%81%95%E3%82%88%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%81%A3%E3%81%A4%E3%82%81%E3%80%82%E6%AC%A0%E3%81%91%E3%81%9F%E5%BF%83%E3%80%81%E5%89%A3%E6%8C%AF%E3%82%8B%E3%81%86%E5%A4%9C%E3%80%82/%E6%80%9D%E8%80%83%E4%BB%8B%E5%85%A5%E3%80%82%E3%80%80%E3%82%86%E3%82%81%E3%80%81%E3%81%B5%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%80%82" target="_blank">続きはこちら。</a>]]>
    </description>
    <category>さよならのみっつめ。欠けた心、剣振るう夜。</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E3%81%95%E3%82%88%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%81%A3%E3%81%A4%E3%82%81%E3%80%82%E6%AC%A0%E3%81%91%E3%81%9F%E5%BF%83%E3%80%81%E5%89%A3%E6%8C%AF%E3%82%8B%E3%81%86%E5%A4%9C%E3%80%82/%E6%80%9D%E8%80%83%E4%BB%8B%E5%85%A5%E3%80%82%E3%80%80%E3%82%86%E3%82%81%E3%80%81%E3%81%B5%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%80%82</link>
    <pubDate>Thu, 18 Aug 2011 18:45:55 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/100</guid>
  </item>
    <item>
    <title>むだい。</title>
    <description>
    <![CDATA[<font size="2">　不意に思う。なぜ、書き出したのかと。<br />
　理由は簡単で、物語を紡ぎ、巫名芹という人物がどういう背景世界の中で、どういう世界を背後が展開しているかを書き留めたかったからだ。<br />
　なぜ、続けたのか。<br />
　世界は貧相で、薄っぺらで、ありきたりで、それを描くこともできないのに。描ききれないと理解できたはずなのに、目を逸らしていたからだ。<br />
<br />
　いくつか得た評価は、正当ではないと思う。普通の感性をして読めば、粗だらけで手直ししていないことに気付くはずだから。知人のよしみと言えば、説明がついてしまう。<br />
　読む人がいなくなったのか。コメントをつける人がいなくなったのか。定かではないが、とにかくその足跡が残らなくなった事が証拠といえる。続けて読みたいという魅力を持っていない。<br />
<br />
　発想が面白ければ、多少技術が貧しくても読む気になる。世に出た小説家は、そうやって始まった。<br />
　技術があれば、発想がありきたりでも読む気になる。どこかで見た設定や王道であっても、読まれる理由。<br />
　双方がいくらか欠けていても、趣味で書くにあたって問題はない。個人の趣味ｓｓ書きとは、そういうもの。<br />
　双方が充分にあれば、それは趣味にも仕事にも、本人の選択に委ねられる。<br />
<br />
　どちらも、なかった。オリジナルのつもりでも、それが何かの作品から引っ張ってきた設定ではないとは、証明できない。インスパイアされた部分はあるし、オマージュもある。小ネタとしてそのまま持ってきたこともある。<br />
<br />
　イメージで描く&rdquo;想軌&rdquo;。あり方が違うだけで、発想そのものはいくらでもある。<br />
　瓜二つの&rdquo;何か&rdquo;。ありきたりの手法。<br />
　ありふれた暴力描写。それを劣化させたカタチ。<br />
<br />
　思い始めると人は不思議なもので、どれもこれも「パクリ」に見えてくる。これは本当に、自分が頭を捻り考えた設定か？　と。<br />
　複雑化した設定は、無論説明できる程度には突き詰めてある。ではその説明が全くブレないかといえば、そうではない。その時々で、説明のカタチは変わる。つまり、世界が不定である。<br />
<br />
　そもそも、説明を要求されるほど魅力ある世界なのか？<br />
　そもそも、説明を要求したくなるほど、作品として面白みがあるのか？<br />
　そもそも、読みたいと思えるモノか？<br />
<br />
　考えると、呼吸が詰まる。動悸を感じる。このところ体調は良くないが、そう。心を穿たれる。<br />
<br />
　自分の書いたものを見るのがなんとなく苦手ではあった。なんとなく照れくさかった。そのときに気付くべきだった。<br />
<br />
<br />
　「俺の書いたものは、自分で正視できないほど、ひどいものだ」と。<br />
　そうなると、自然。ロールプレイにも疑問が湧く。面白みのない、独りよがりな世界と、そこに拠点を置く意識、思念、思想。いっそ、コンピューターゲームやＴＲＰＧのつまらないＮＰＣであればいいとすら。<br />
　そうしたら誰も巻き込まない。関わらない。こんな、創作された背景に誰も触れなくていい。触れなくていいものに、触れる機会を作った戦犯。それが「俺」である。<br />
<br />
　もう、苦痛でしかない。描写できない、心に技術が追いつかない。心が生み出す発想も、腐れたありふれた、テンプレートよりも劣って見える。もう随分前に思ったことだ。俺は駄目なんだ。何かを想像し創造するなんてできやしない。<br />
　端から見て滑稽だったろう。ほんの少しでも楽しければと思っていた。書いている本人も楽しかった。でも全部は嘘だった。仮初だった。自分で見て評価できないものが、他人から見て評価できるはずもない。<br />
<br />
　イメージを吐き出す。まさに、吐瀉物だ。書き残したソレは、吐瀉物。誰一人否定しないだろう。吐瀉物。自分がそれをぶちまけたら、周囲に申し訳ないと思うものだ。けど今までそうではなかった。気が狂っていたのかもしれない。げろげろと吐き出して、それが面白い、なんて。狂人の発想だ。<br />
　でも気付く事ができた。ただ不快なだけだろうと。嘘だ。嘘で塗り固められていたのだ。<br />
<br />
　気付いたからには、最後までやらねばならない。これは義務だ。罰だ。吐瀉物を撒き散らした罰は、血を吐いてでも全てを終わらせること。<br />
<br />
<br />
　だから、書きます。いろいろな話を終わりまで。時間はかかっても、必ず。<br />
　終わったら、それっきりです。終わりにします。最後の最後まで吐き尽くして、そのまま眠りにつくように。さよならを。<br />
　お付き合いはお任せします。でも、ずっと見ていっても吐瀉物か血反吐しかありませんよ。<br />
<br />
　それでは、</font>]]>
    </description>
    <category>未選択</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E6%9C%AA%E9%81%B8%E6%8A%9E/%E3%82%80%E3%81%A0%E3%81%84%E3%80%82</link>
    <pubDate>Wed, 13 Jul 2011 17:50:17 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/99</guid>
  </item>
    <item>
    <title>音切奏（おとぎりそう）/刺突剣</title>
    <description>
    <![CDATA[<font size="2">◆音切奏（おとぎりそう）<br />
　蒼色の刺突剣。刺突向きながら強靭かつしなやかに作られ、斬撃や魔術用途にも高い適性を示す。<br />
　長さは1mほどで体格に対しやや長いものの、軽量と魔術付与から来る素直な取りまわし、そして刺突に向くという特性が重なった結果、武器としてのリーチと狭所での取り回しを両立している。<br />
　また薄く、細身の剣身は振るうたびに、空を切り風が裂かれて鳴くような音を奏で、刺突を行う際にはほぼ無音となる。音を切り奏でる剣。名の由来でもある。<br />
　この音は「音切（おとぎり）」と呼ばれ、細身で強靭な両刃剣と、その剣身に薄く刻まれた樋が生み出す独特なものである。<br />
<br />
◇魔術武器として<br />
　魔術性能を高める為の新たな試みとして、魔力伝導効率の良い練成金属を刃金に。魔力保持適性の高い練成金属を側金と心金に使用。反りは無いが日本刀的な構造を取っている。<br />
　この構造により、側金や心金に魔力を蓄積。刃金に効率よく伝導させることで殺傷力・貫通力を増しつつも消耗を抑え、使い手の負担を軽減する事に成功している。<br />
　加えて、素材そのものに術式を組み込む事によって「魔力を付与・流入させる事で術式が詠唱される」という、詠唱兵器に近い強化も施されている。<br />
　勿論、使用者本人が任意に魔力の付与等を行う事もでき、その運用を妨害せず増幅するようにもできている。<br />
　細身の剣身の中に幾重もの術式と技術が詰め込まれた意欲作と言える。<br />
　なお刻まれた術式は「強度・魔力増幅・高速・加速・鋭さ」など。いわゆる「超高速戦闘用」といえるものが主体となっている。<br />
<br />
　武器性能としては、まず元々の切れ味・強度に加え上記の構造による魔力付与が加わり「斬撃・貫通」に重点が置かれている。<br />
　比較的軽量な刺突剣で威力を増すため、対象の防具や霊的防御ごと切り裂く、あるいは貫通して損害を与える事に特化した。<br />
　その性能は並の魔術師では為す術なく斬り捨てられ、熟練の術師でも防御に集中せざるを得ないほど。また、所持者の反応・運動速度や精度を増す術式が織られている為に捌く事そのものが困難となっている。<br />
　このことから重量や勢いによる破壊ではなく、勢いや速度、鋭さを利用した切断・刺突を主とする必要がある。<br />
　性質上、「薄く強力な防御」は切り裂き貫通しやすいものの、「厚く標準的な防御」は高速で切り開くなり刺突後に所持者が魔術を行使するなりする必要があるため、過信は禁物である。が、「武器に魔力を通すだけ」で以上のような機能を得るため、必要充分どころか過剰性能という声もあるほど。<br />
　振るう際に鳴る「音切」は特徴であり、隠された「武器」でもある。<br />
　魔力を込め、想軌する事で超高速の斬撃を放つことができ、その際には不可視の刃を無数に（実際には、術者の想軌と力量に従って）放つことができる術式が隠されているためである。<br />
　斬撃そのものは音速を超え、使用者の（剣士として、術師としての）力量が充分ならば連続して繰り出すことも可能である。<br />
　放たれる刃は純粋魔力の行使であり、いわゆる「属性」を持たず火にも水にも属さない。純粋な刃、切り裂くという志向性だけを与えられた魔力である。<br />
　が、軽減されるとはいえ超高速の動作・想軌は使用者に確実に大きな負担をかけ、濫用することは即ち自らを危機に陥れる事に等しい。搭載されてはいるが、扱いの難しい術式といえよう。<br />
　なお、自力でそういった想軌・魔術（不可視の斬撃・一般的に空間を斬る等と呼ばれるもの）を放てる場合、組み込まれた術式がその精度と威力をより高める事に貢献する。無論、消耗が軽減できることは言うまでも無い。<br />
<br />
◇詠唱兵器として<br />
　柄頭に新開発の小型詠唱炉を備え、加速の術式が僅かに機能を残すほかはオミットされている。<br />
　だが「音切」は健在であり、斬撃は放たれないまでも鳴き声は変わらない。<br />
　詠唱炉の方式はこれまた新仕様のもので、所持者の微弱な魔力を柄から吸収、詠唱炉に送り込む事で「燃料」とし、複雑な部品からなる詠唱回路を駆動させる。いわゆるロータリーエンジンに酷似した構造を取っている。<br />
　結果として、個人の魔力の質（錬度や能力そのもの）によらず使用でき、小型ながら高負荷・高出力環境（強力なアビリティなど）でも安定した運用が可能となっている。また、高負荷時の余剰魔力に関しても使い手を害するおそれがなく、安全に軽減して排出される。<br />
　欠点としては低出力運用&hellip;即ち簡易なアビリティの使用には魔力の変換効率が悪く、また変換した詠唱効果の全てを殺傷力に利用する場合、原因不明の機能不全を起こすことが分かっている。<br />
<br />
　これらの解決法として、殺傷力（パワー。攻撃力）だけでなく機動性（スピード。即ちini）へと機能を振り分け、僅かながら加速術式を起動することで高い安定性とまずまずの威力・機動力を確保している。<br />
<br />
　なお、「音切」による遠隔攻撃を強引に発動しようとすると詠唱炉がオーバーロードを起こし、使い手の直近で余剰魔力含め強烈な爆発を起こす事が判明している（リーク・バースト。漏洩爆破/爆発）。<br />
　致命的な現象ではあるが、ハングリー精神溢れる巫名家の技術者は「新しい術式のヒントかも」等と言って意図的に複製品を破壊させていたりする。</font>]]>
    </description>
    <category>資料：刀剣類</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%9A%E5%88%80%E5%89%A3%E9%A1%9E/%E9%9F%B3%E5%88%87%E5%A5%8F%EF%BC%88%E3%81%8A%E3%81%A8%E3%81%8E%E3%82%8A%E3%81%9D%E3%81%86%EF%BC%89-%E5%88%BA%E7%AA%81%E5%89%A3</link>
    <pubDate>Tue, 03 May 2011 02:36:56 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/95</guid>
  </item>
    <item>
    <title>雪割華（ゆきわりのはな/刀）資料。</title>
    <description>
    <![CDATA[<font size="2">◆雪割華（ゆきわりのはな）<br />
薄い蒼色を帯びた日本刀。鍔は無く、僅か（数cm程度）短く作られており、抜打ち及び狭所での取りまわりに優れる。<br />
一切の魔力を介さない場合でも鋭い切れ味を誇り、それ自身が既に名刀。これは殆どの武器に言える事でもある。<br />
<br />
◇魔術武器として<br />
　巫名・芹の為に製作された一振り。であるからには当然、本人の魔術特性に最も効率良く適応する。<br />
　単純魔力を付与した場合には切れ味と殺傷力、さらに接触時には魔力を対象に浸透させ内部破壊を引き起こす。これによって、対象は物理的には臓器や周辺組織の損傷、霊的には魔力の破壊・異常変質や「遷移（この場合、対象の魔力が持ち主＝芹のものとして振舞う現象。つまり対象内部から魔術攻撃を行える環境であり、元々本人の魔力であるが故に防御・回避が困難とされる）」が発生し、両面から強烈な打撃を加える事ができる。<br />
　魔術防御のできない存在に攻撃を行うとほぼ抵抗無く、そして触れた部分が惨たらしく破壊されてしまうため、「一般的鎮圧」には全く向かない。魔力を付与しなければタダの名刀なので問題ない。<br />
　氷の刃、という言葉を体言しており、高温より低温を付与しての使用により適性がある。冷却系の魔術を付与すれば、斬撃時に対象の魔力を一時停滞させる術式が起動すると同時に、魔力の冷気と氷刃が追撃をかける。魔力を停滞することは即ち魔術防御を不全にさせる（結界や意識的な防御の妨害）為、有力な使い手であっても特性を知らなければ一刀の元に絶命させることができる。所謂「初見殺し」といえよう。<br />
　惜しむらくは、芹は炎と電光、そして純粋魔力関係の想軌に長けており、氷結・冷却はそれほど得意でもない事。もっとも、それを補うための特性ともいえる。<br />
<br />
◇詠唱兵器として<br />
　殆どの機能がオミットされる。が、これは巫名家による殆どの武器の共通点である。<br />
　柄頭に装備された小型の詠唱炉が起動し、詠唱兵器としての機能を得る。駆動方式は縦長のタービンを回転させるもので、いわゆる「シロッコファン」を長くしたものに近い。<br />
　この方式の場合は出力の安定、構造単純化による安全性、それらを確保することで素材選択の幅が広がり、開発費用の削減と効率化に優れる。欠点は出力が強くないことと、高出力を発揮する場合には余剰魔力が噴出し、使い手の視界や安全を害するおそれがあることである。</font>]]>
    </description>
    <category>資料：刀剣類</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%9A%E5%88%80%E5%89%A3%E9%A1%9E/%E9%9B%AA%E5%89%B2%E8%8F%AF%EF%BC%88%E3%82%86%E3%81%8D%E3%82%8F%E3%82%8A%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%AA-%E5%88%80%EF%BC%89%E8%B3%87%E6%96%99%E3%80%82</link>
    <pubDate>Mon, 02 May 2011 05:02:33 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/93</guid>
  </item>
    <item>
    <title>かたすとろふ。あのときあったこと。</title>
    <description>
    <![CDATA[<p><font size="2">「―ッ！」<br />
　思考が逸れた。気配の察知はできていたが、唯一。巧みに視野を潜り抜けた1体のリビングデッド――抗体ゴーストと名付けられたうち、ナンバードと呼ばれ始めた存在――からの襲撃に、右脇腹が悲鳴をあげた。<br />
（深い&hellip;）<br />
　反射的に背を丸めそうになるのをどうにか堪え、返す刃で心臓を一突きにしようとするナンバードへ右手を突き出し、その掌に術式を編む。幸運にも、敵は右手前方へと躍り出ていた。<br />
「死ねぇ！　死ね！　死ねシネシねしねしねぇぇええぁあぁあ、アーーーーーッハッハッハアアア！！」<br />
　周囲から迫る気配と、目前の狂気に晒されながらも、術式はぶれない。―危うく殺意の刃が胸に届こうかという直前<br />
「―撃（て）ッ！」<br />
　高速で起動した術陣から蒼い光が放たれると、目前のナンバードを刃もろとも右上半身を破壊し、その身を蒼い電光で束縛する。<br />
　だが、当然気は抜けない。―激しい戦闘の最前線に立っていたものの、まさに強烈なぶつかりあいと混乱の中に呑み込まれてしまい、味方とはぐれてしまったのだ。&hellip;そうして、そのような目に遭っているのは芹だけでは無い事が遠方の戦闘音からも感じられる。<br />
　一方で抗体ゴースト達は森から、樹上から、茂みから、前から、後ろから、とにかく物体が存在できるあらゆる空間から襲い掛かってくる。<br />
　さらに言えば、現在の芹は「能力者」としての術式しか展開できない。&hellip;実のところ、芹は「能力者」という力そのものを想軌で発動&hellip;コンピュータで言えば、エミュレートしているような状態である。全く異質の力であるため、「危なければ切り替える」「想軌と能力者を使い分ける」事ができず、切替そのものに時間がかかってしまう。コンピュータが、プログラムを動かす時に読み込みを行い、処理するのと同じように。<br />
<br />
「―ぁ、か&hellip;っ」<br />
　不意に呼吸が苦しく、気道が熱くなる。―先の負傷により、肺から血液が溢れそうになっている。多くは無いが、例えばそれで喀血を誘発されることは致命的な隙を生み出す事に直結する。ヒトの反射&hellip;即ち防衛機能は、時に危機を招くものなのだ。<br />
「Grrrrrrrrrrrrouuuuulllllllllll!!!!!」<br />
　電光に束縛されたまま意味不明に喚くナンバードを斬り捨て、異物を吐き出そうとする肺と背の痙攣を強引にねじ伏せる。<br />
「―っ、&hellip;！」<br />
　呼吸を止め、思考を制限するように敵へ向ける。残りは――見えるだけで3体。多分、増える。<br />
「ヒャ、ヒャ、ヒャハハハハハハハハ」<br />
　高い声音と言葉とは裏腹に、酷く落ち着いた調子で笑う不釣合いな声と共に、背後に殺意を感じる。―大丈夫、想定の距離。<br />
「―！」<br />
　身を屈めて首への一撃を回避。同時に左旋回して勢いのまま脚を斬り払う。どれか一つ失敗すれば、私は彼らの玩具になり、ついでに食糧になる。&hellip;おぞましい予測を、しかし冷静な思考の中で呟きながら。<br />
「――ッ！」<br />
　倒されてなお刃を向けるナンバードの頭部へ朱鷺風―長剣だが、付与魔術によって日本刀のように素早い抜打ちができる魔導武器にして詠唱兵器―を突き立て、その活動を停止させる。<br />
<br />
　あと、2体。増えないうちに、なんとかしないと。<br />
<br />
　少しだけ空いた時間に、すかさず術式を展開しその魔力を吸収。損傷した体内組織へと意識的に魔力を集中させ、激痛と引き換えに体内の出血を抑える。<br />
「――ぅげ、っ&hellip;！&hellip;&hellip;かほっ&hellip;！」<br />
　だが溜まった血は吐き出さなければならない。いつまでも呼吸を止めてはいられず、感覚も誤魔化せない。堪えきれず右の手に血を吐き出し、口中に血の味と香りが解放される。<br />
<br />
　それが、いけなかった。不可抗力とはいえ。言い訳にもならない。<br />
<br />
「―――！！」<br />
　不意に、凄まじい衝撃と激痛が華奢な胸を貫いた。がくんと頭が揺れ、自分がこわれる音を聞きながら後方へ吹き飛ばされる。地面に背中を打ちつけ、それによって緩いきりもみ回転をしながら景色が高速で流れる。<br />
（&hellip;ぁ）<br />
　既に数え切れないほどの抗体ゴーストを沈黙させ、それなりの戦闘を回避した身体は疲労と負傷、そして本人の意思力による強引な継戦。おまけにこの衝撃を受け、遂に主を見放した。<br />
（―危険。術式をてん）<br />
　思考が完結する前に小さな木をなぎ倒し、茂みに突っ込み、地面で腰を強く打ったのちに仰向けで土を滑りようやく運動が止まる。<br />
「&hellip;&hellip;」<br />
　認識できないほど身体のあちこちを森のあちこちにぶつけ、瞳はどうにか紅の空を映しているだけだった。いや、空が赤いのか視界が血に染まったのか、その判断も思考もできない。<br />
　それでも激痛にさいなまれる身体は少しだけ動き、今しがた芹を吹き飛ばした存在は愉快そうな足取りで動き近づく。<br />
「ジャァァァァァァアアアアアアッスト！！！　ミｨィイィイィア、アアッハッハ！！！　ットットットォォォ！」<br />
　訳・ジャストミート。楽しげな笑いと狂気の笑いを抑え切れないそのナンバードの得物は&rdquo;槌鉾&rdquo;だった。&hellip;剣だったのだろうが、刃は歪み身は厚く膨れ重さを増し、どれほどかは分からないがどろりとした血を纏っていた。そしてその姿を、芹はぼんやりと視界の隅に捉えた。<br />
<br />
―もうすぐ、あれに血じゃないものも付く。弱気めいた予測が心に立ち、それが振り下ろされる瞬間すら鮮明に想像する。&hellip;彼の敵からは、すぐに殺そうという気配は感じなかったからだ。<br />
<br />
―まずは脚。逃げられず致命的で、しかし即死ではない。<br />
――次はそれに喚く獲物の腕を砕く。多分利き手から。武器を震えず足が動かなければ、もう。<br />
―――そして次は腹。一度癒えた傷を、別の痛みが押し潰すというのは大変な恐怖だから。&hellip;世の中、おなかが痛めつけられるのを好むヒトもいるらしいし。<br />
――――また脚。脚は2本あるから。同じ理由でその次は腕。<br />
―――――場合によっては、下腹部も。&hellip;男女問わず急所。初撃で頭を砕かなかった事から痛めつける願望があると見える。&hellip;ならば、&rdquo;そこ&rdquo;を破壊する事を楽しんでも何ら不思議ではない。<br />
&hellip;&hellip;そして頭は最後で、胸は最後から2番目。極限まで痛めつけられる。最後には、柔らかになった私を胃に収める。<br />
<br />
「&hellip;っ、&hellip;けほ」<br />
　ぐったりと手足を投げ出し、仰向けのまま血を吐き出す。口周りが汚れた。奇跡的なことに、両手ともまだ使える。&hellip;が、すぐに逃げ出すことは到底叶わない。<br />
「ア、ア、アガハガガガガ！！！　ゥゥゥゥゥウウウウアアアアア！！！！」<br />
<br />
　距離は20mほど。首を傾げたような姿勢で倒れたことが幸いして、さほど苦労せずに視界に捉え続けている。<br />
<br />
「&hellip;ねが&hellip;く、ば」<br />
　願わくば、予測の通りに。脚を砕き、腕を砕き、腹を潰し、脚を潰し、腕を破壊し、胸を潰して、最後に頭を砕けと。<br />
　距離15。抵抗といわんばかりに、呼吸をどうにか静かにして術式を手元に展開。最後の魔力吸収を試みる。<br />
「ムダァ、ムダ！　ムダダム、ム、ムダダムムダムダムダ！！！」<br />
　笑いと共にゆっくりと歩みよる。恐怖を演出するように、&rdquo;５&rdquo;の数字を指差しながら。&hellip;その意味は、既に聞いていた。殺害し食らった、能力者の数――<br />
<br />
　距離10。痛みが和らぎ、少しは楽になった。だが、状況が状況ゆえ程度問題である。&hellip;血に汚れているであろう懐の符が、心なしか励まし、痛みを取り去ってくれるように感じる。<br />
「&hellip;&hellip;」<br />
<br />
　距離5。すぐそばまで来たナンバードを、芹は力の無い瞳で見つめ。<br />
「ヴァアアアア！！！」<br />
　ナンバードは堪えきれない、という様子で右手の槌鉾&hellip;即ちメイス。を芹の右大腿目掛け振り下ろし、どぼん。という鈍く湿った音を響かせながら地面を数cmへこませた。<br />
<br />
　それと同時。<br />
「―――ッッ！！」<br />
　酷い激痛が、芹の全身を貫いた。<br />
<br />
「&hellip;&hellip;？」<br />
　あるはずの悲鳴と手応えが無い事に、ナンバードが疑問符を浮かべたころ。<br />
　芹は、自身の背を軸に身体を旋回。両脚はやや開いた状態で旋回を加速、半回転ほどしたところでその勢いを利用し、やや上に向け揃える。<br />
「～～ッ！」<br />
　激痛に苛まれながらも相当強引に身体をねじ伏せ、反動と腕の力で跳ね起きてナンバードと距離を取る。――その右掌に、魔導を宿して。<br />
<br />
―ウインドミル、だったか。ブレイクダンスでよく行われる、特徴的な旋回運動―と記憶している。かなり無理矢理に再現したため、実物とは似ても似つかないだろうが。<br />
（まさか、一度見たものをこんなに全力でやる日が来るとは&hellip;）<br />
　いざというとき、ふと目にしていたものやなんでもない事が役立つこともある―それは、わかっていたけれど。<br />
「&hellip;ガ、ィィィィイガアアアア！！！」<br />
　距離は7m程度か。取り逃がした獲物に向けメイスを振りかざすナンバードに、右掌の魔力が輝きを強める。<br />
（―無意識にできるほど余裕がない。なら&hellip;！）<br />
　ひゅ、と鋭く息を吸い込み、今まさに武器を振り下ろさんとするナンバードへ向け、想軌を込めて。術式を手に強く意識し、放つ魔弾をその軌跡を。強く、強く想い、叫ぶ。<br />
「キィィィーーーーーール&hellip;&hellip;ロワイアルッ！！」<br />
　それは、大川が持っていた漫画を勝手に読んだ時に見かけた必殺の力。&hellip;見た目はまるで魔弾のようで、放つ事は打開を意味していた「お約束」。<br />
　近距離から正確に放たれた魔弾はナンバードの胸に食らいつき、強烈な破壊をその存在に撒き散らしながらもろともにかっ飛んで行く。<br />
「Guuuuuuuaaaaaaaaaahhhhhhhhhhhhhhh!!!!!!!!」<br />
　ナンバードはくぐもり濁った悲鳴を上げながら吹き飛ばされ、20mほど飛翔したあたりで蒼い魔力の光と共に炸裂し、左上半身をごっそり吹飛ばされ倒れたところへ己の得物が降ってきて止めを刺された。<br />
「&hellip;&hellip;勝っ、た&hellip;」<br />
　けれど終わりではない。そう思ったが、周囲の気配は先ほどに比べずっと静かになっていた。&hellip;そう、残っていたはずのあと一体のナンバードも。いつのまにか肉塊となって遠くに転がっていた。<br />
<br />
「&hellip;&hellip;！　&hellip;終&hellip;った&hellip;――！　&hellip;&hellip;！　&hellip;&hellip;&hellip;ぞー！」<br />
　それは、新たな敵の出現という大変局による、破滅を意味する夜の終わりを告げる声だった。<br />
<br />
「&hellip;&hellip;」<br />
――最後の最後まで自分として在り続け、刃を振るい、夕暮れに立ち上がる殺意にいくつもさよならを届けた。&hellip;&rdquo;助けるもの&rdquo;としての友人と離れた前線で、&rdquo;離別するもの&rdquo;として在り続けた。それは、誇れる事だろうか。どの存在も受け入れず、痛みを跳ね返して。それは恐らく、どの友人とも違う在り方。&hellip;けれど、それでいいのだと。拠点に帰還する道を歩きつつ、思う。<br />
<br />
<br />
「&hellip;これは久しぶりの酷い傷ですね」<br />
　ひどいものだった。傷は数え切れないほどだったし、負傷は内外問わず重篤だった。が、とりあえずこれといった後遺症も残らず、少しだけ残っていた生命賛歌と術的医療により快癒したことは幸運と言えよう。<br />
「&hellip;ありがとう、ございます」<br />
　それでも 最 低 限 帰国するまでは安静を強く推奨された芹は、血で汚れ、それでもいくばくかの力を残した符に、呟くように礼を言った。預かった時には数枚だったが、戦闘の合間に使う内に最後の一枚となった治療用の符。<br />
　効果は薄くても戦闘は大分楽になったし、それに――<br />
「&hellip;残っていたから、あんな無茶ができたのかもしれませんね」<br />
　そんな風に顧みて。ゆっくりと、休息の眠りに落ちていった。<br />
<br />
<br />
<br />
　ところで。符を渡した本人に無茶を怒られたかもしれないが、その真偽含め別のお話である。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
</font><font color="#0000ff"><font size="2">――めずらしいあとがき。<br />
<br />
　背後です。ぶっちゃけ、アレ（キールロワイアル）がやりたかっただけです。元ネタ作品ファンの方、そして勿論作者様。ゴメンナサイ。でも大好きなんで一回やりたかったんです！<br />
　最近、初期の話を読み返してみました。そして疑問が浮かびました。<br />
<br />
―どうしてこうなった。<br />
<br />
　いやー、元々<font size="3">もっと<font color="#ff6600">ほんわかあったかな</font>感じにしようと思ってたのですが</font>、何時の間にやらバトルやらなんやらが多くなっちゃいましたね。<font size="4">ふっしぎー！</font><br />
　一番の問題はアレですね。文才とゆーか展開作りとゆーか要するに物書きに必要な能力が足らん！って事ですね。いえ充分だと思うようになったら色々ダメですけども。でもそれなりに読んでいる人がいて、あまつさえ「世界観とゆーかなんか好き」とまで仰って下さる方がいるので、そう極端に見苦しいわけでも無さそうです。ありがたいことです。<br />
<br />
　いえ、ありがとうございます本当に。読んでもらえるだけでぼかぁ嬉しいです。もっとコメントばんばんつけてって構いませんよ？ええ。<br />
　返信率低いのは言葉が浮かばないからで、きっちり目は通しております。<br />
<br />
　さてさて、今回はこのあたりで失礼します。次はちゃんと「夜編」書きます。書きます本当ですあっやめて物投げないで下さいお願いします。<br />
　ではまた、あとがきは書かないかもですが次のお話で&hellip;</font></font></p>]]>
    </description>
    <category>徒然なる銀の雨（SS</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E5%BE%92%E7%84%B6%E3%81%AA%E3%82%8B%E9%8A%80%E3%81%AE%E9%9B%A8%EF%BC%88ss/%E3%81%8B%E3%81%9F%E3%81%99%E3%81%A8%E3%82%8D%E3%81%B5%E3%80%82%E3%81%82%E3%81%AE%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%A8%E3%80%82</link>
    <pubDate>Sun, 01 May 2011 14:11:27 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/92</guid>
  </item>
    <item>
    <title>幻想世界の棒渡し。</title>
    <description>
    <![CDATA[<font color="#800000"><font size="2">異桐「引き続きだが、バトンを見つけたぞ」</font></font><font color="#0000ff"><font size="2"><br />
巫名「メルヘンバトン&hellip;ですか」<br />
<font color="#800000">異桐「メルヘンって事だから、剣と魔法的な感じで進めて行こうか」</font><br />
巫名「では私が答えますね」<br />
</font><font color="#800000"><font size="2">異桐「うむ。では、スタートだ。（）内は俺のコメントな」</font></font><br />
</font><br />
<br />
<font size="2">Q1、王宮の中であなたが就きたい職業は王族？家臣(騎士、メイド、etc...)？ <br />
<font color="#0000ff">&rarr;宮廷魔術師&hellip;でしょうか。世界はどうあれ、私は魔術の道を進むと思いますし。<br />
</font>（&hellip;宮廷魔術師として日々、術の研究をしております。○○の術が得意な私を是非お連れ下さいとか言うのか&hellip;）<br />
<br />
Q2、国同士の争いが起きました。あなたは王族です。 <br />
　　　自ら兵士を率いて戦いますか？お城から指示を出しますか？<br />
<font color="#0000ff">&rarr;勿論、自ら戦地に赴きます。「いつだって現地が正しい」&hellip;ということもありますしね。<br />
</font>（武力6、知力10、コスト2.5、計略「蒼眼の魔炎（コスト8）」幅大・中距離の長方形範囲。<br />
&nbsp;範囲内の敵武将に知力に依存した炎特大ダメージを与える。距離が近いとダメージボーナス）<br />
<br />
Q3、姫(王子)に恋をしてしまった平民のあなた。行動に出ますか？諦めますか？ <br />
<font color="#0000ff">&rarr;行動には出ませんね。&hellip;いえ、今の私には「そういう感覚」が分からないのもありますが&hellip;<br />
　叶えず、自らを磨いて目に留まる事を夢見るのも、良いものではないでしょうか？<br />
</font><font color="#800000">（成就してついでに成り上がるかもしれない幸福があれば、夢を追う事で得るものもある、と）</font><br />
<br />
Q5、騎士団に入りました。あなたが所属したいのは？(ノンジャンルだよ) <br />
<font color="#0000ff">&rarr;&hellip;&hellip;第4魔導騎士連隊？</font><br />
（なんでそんな陸軍みてーな名前なんだ&hellip;マジックナイトれい（検閲削除）<br />
<br />
Q6、騎士になって戦うなら誰の為に戦いたい？ <br />
<font color="#0000ff">&rarr;民のために。その民にいる、友人を初めとした大切な人のために。</font><br />
（&hellip;妥当、だな）<br />
<br />
Q7、お城がある場所が選べるなら、空？水中？陸(陸の場合はどんな？) <br />
<font color="#0000ff">&rarr;空&hellip;がいいですね。地上の魔法施設か何かで転送して、雲の目線へ&hellip;と。<br />
</font>（&hellip;&hellip;意外。それはメルヘンチック）<br />
<br />
Q8、姫(王子)として称えられるなら、頭脳？戦歴？美貌？ <br />
<font color="#0000ff">&rarr;んー&hellip;&hellip;頭脳、でしょうか。魔術の成果は戦歴だけとも限りませんしね。<br />
</font>（頭脳と戦歴で悩んだ結果だそうです。&hellip;それもどうなんだ）<br />
<br />
Q9、飼いたい空想動物は？ <br />
<font color="#0000ff">&rarr;飼いたいというか、そういう「小さなパートナー」としては妖精&hellip;でしょうか。楽しそうですし。<br />
</font>（なんかいじられる様が目に見える。絶対ツンデレな妖精しか来ないぞ&hellip;芹だし）<br />
<br />
Q10、人間以外で恋愛してみたいのは？<br />
<font color="#0000ff">&rarr;&hellip;いえ、特には</font>（どんっ）<font size="4"><font color="#ff0000">エルフ！否ハーフエルフ！それ以外無い！ハーフエルフばんざい！ばんざい！エルフも可！<br />
</font></font><font color="#ff0000"><font color="#000000">（&hellip;どう見ても背後です。掃除しておく）</font></font><br />
<br />
Q11、自分は王様。お妃を何人もとっていいなら何人？<br />
<font color="#0000ff">&rarr;1人、じゃないでしょうか。普通は&hellip;</font><br />
（&hellip;うん、普通はね。でもこれメルヘンバトンだからね&hellip;？）<br />
<br />
Q12、年を取ってやりたいのは？<br />
<font color="#0000ff">&rarr;世界の資料や書物を集めて魔術の探求&hellip;でしょうか。<br />
</font>（お前は大賢者にでもなるつもりか）<br />
<br />
Q13、国を治めるあなたですが、病でこの世を去る事に・・・。<br />
<font color="#0000ff">&rarr;&nbsp;可能な限りの叡智を記し、可能な限り民に尽くしましょう。それが責務であり、義務であり&hellip;喜びでしょうから。<br />
</font>（たぶん黒死病とかで死ぬ。よくあるメルヘン設定的に（？）<br />
<br />
Q14、あなたが住んでいる国の名前はなんですか？<br />
<font color="#0000ff">&rarr;&hellip;私にそういうセンスは&hellip;（汗）&hellip;&hellip;&hellip;「浮遊大陸ファジー・ネーブル」などでしょうか。<br />
</font>（がっつり元ネタの漫画が存在。浮いてて雷雲にも紛れる&rarr;雷様がおへそ取るよ！って話&rarr;ファジーネーブル）<br />
<br />
Q15、このバトンを5人に回してください(5人以下でも可)<br />
<font color="#800000">異桐「これは&hellip;そうだな。この記事を見た人は全員コメントを残し、そして答えてもらうというのはどうだろう」<br />
</font><font color="#0000ff">巫名「良いのでしょうか&hellip;」<br />
</font><font color="#800000">異桐「いーのいーの！」<br />
</font></font><br />
<br />
<font color="#0000ff"><font size="2">巫名「ふう&hellip;難しかったです」<br />
<font color="#800000">異桐「途中で変なのが混入したけど大丈夫だ、問題ない」<br />
</font>巫名「さて、次の更新は&hellip;」<br />
<font color="#800000">異桐「ｓｓだろうな。いつになるかは分からんが」<br />
</font>巫名「おおよそのシリーズごとにまとめることも考えているようですね」<br />
<font color="#800000">異桐「今めっちゃ読みづらいからな。&hellip;トップ右側の、カテゴリから飛べば多少マシだが」<br />
</font>巫名「ただ全部リンクを繋ぐのも事ですね」<br />
<font color="#800000">異桐「多分、進行中じゃないやつを繋ぐカタチになるだろ。&hellip;やればだけど」<br />
</font>巫名「そうですね&hellip;と、今回はこのあたりで締めにしましょうか」<br />
<font color="#800000">異桐「そうしよう。――さて、何人がこのバトンを踏むことになるのか」<br />
</font>巫名「楽しみですね。&hellip;ちょっとだけ」</font></font>]]>
    </description>
    <category>バトン関連</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E3%83%90%E3%83%88%E3%83%B3%E9%96%A2%E9%80%A3/%E5%B9%BB%E6%83%B3%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%A3%92%E6%B8%A1%E3%81%97%E3%80%82</link>
    <pubDate>Fri, 29 Apr 2011 17:26:17 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/91</guid>
  </item>
    <item>
    <title>どぅー・ゆー・あんだすたーん？</title>
    <description>
    <![CDATA[<font color="#ff0000"><font size="4">異桐「アンダースタンドだぜッ！！！」</font></font><font size="4"><font size="2"><br />
<font color="#0000ff">巫名「！？」</font><br />
<br />
（何かが凄い勢いでぶっ飛んだ！）<br />
<br />
<font color="#800000">異桐「あぁすっきりした☆」<br />
</font><font color="#0000ff">巫名「今のは一体&hellip;（汗」<br />
<font color="#800000">異桐「ころころｓｓの構想を変える背後への天誅☆」<br />
</font>巫名「ｓｓ&hellip;えぇと、一応今の流れが終われば落ち着いた内容に&hellip;でしたっけ」<br />
<font color="#800000">異桐「実はまだ案がある。<font color="#800000"><font size="3">腹案がございます</font></font>」<br />
</font>巫名「&hellip;&hellip;<font size="3">なんだかとても不安になる表現</font>ですね。実は何も無さそうな感じの&hellip;」<br />
</font><font color="#800000">異桐「まあ以下のとおりだ」<br />
</font><br />
今回の話&rarr;鏡月についての解決<br />
次の予定&rarr;最新話の雰囲気通り、芹と大川のお話。<br />
<br />
別の案&rarr;今回のような感じで「夜」と「夕方」の両時間軸を描写し続け、次の話につなげる。<br />
　即ち今回シリーズ&rarr;別の話&rarr;大川と芹<br />
利点：<br />
この別の話を挟んだ方が、より大川と芹との物語に重みが出る。気がする。技量次第。<br />
背後は是非書きたい。<br />
芹の身辺にある禍根が殆ど解決する。勿論、別の問題は作るつもり（じゃないと話が続かない）<br />
<br />
欠点：<br />
話が重い。よくある設定をリアルタイムに体言することに？<br />
話を作り、まとめるのがより難しい。背後程度の技量で解決できるか怪しい。<br />
描写上、結構キツめになりがち。<br />
<br />
生殺について。<br />
芹&rarr;生きねば話が進まぬ。<br />
ナズナ&rarr;まだ。錫那の理論ならば、真っ先に死ぬはずだが&hellip;<br />
錫那&rarr;怪しいけど、次回あたりで確定。<br />
欧真&rarr;なんか死なすには惜しい。出番が少ない為。<br />
大川&rarr;芹と同じ理由。でも面白いと思えばどのキャラだって死ぬ可能性はある。<br />
睦月&rarr;出番のない芹ママ。死んでもらっちゃ困る。<br />
鏡月&rarr;死ぬ。基本的に、大きく敵対したものは死ぬ運命にある作風です。味方もだけど。<br />
モブキャラ&rarr;当初の方針から反れ、結構死んでますね。鏡月相手に善戦したのは、狙撃手くらいでしょうか。<br />
<br />
☆おまけ☆<br />
<font color="#ff0000">異桐</font>&rarr;<font size="3">背後を殴りつけるような悪い子はスギ花粉をたっぷり擦りこまれてしまえ。こう、<font color="#ff0000">目がざりざりして</font>鼻も口もむじゅむじゅするのだ！</font>　</font><font color="#ff0000"><font size="4">どうだ！　聞くだけで恐ろしいだろう！<font size="2"><br />
<br />
<br />
</font><font color="#800000"><font size="2">異桐「<font size="4"><font color="#ff0000">うるせー</font></font><font size="4"><font color="#ff0000">しね</font></font>」<br />
<font color="#0000ff">巫名「！？」<br />
</font>異桐「とまあ、こんなところらしい。どっちかというと背後メモみたいなもんだな、これは」<br />
<font color="#0000ff">巫名「書いたとおりとも限らないですしね。&hellip;とりあえず私は無事みたいです」<br />
</font>異桐「ちなみに芹が死んで、鏡月が以後成り代わるという展開もガチで考えていたそうな。本編に影響でないし、大丈夫だべっつって」<br />
<font color="#0000ff">巫名「危ないっ！？」<br />
</font>異桐「しかしまあ、さすがにそれはできんということで安心したまえ」<br />
<font color="#0000ff">巫名「安心&hellip;していいのでしょうか？」<br />
</font>異桐「安心しようと、不安を募らせようと。運命とはただ降りてくるものだ。それならば、よりよい幸運を受け止められるよう、心穏やかに待っていたほうがいいんじゃないか？」<br />
<font color="#0000ff">巫名「&hellip;&hellip;どうしたのですか、突然」<br />
</font>異桐「&hellip;なるほど、俺は真面目キャラじゃないんだな（ガクリ」<br />
<font color="#0000ff">巫名「仕方がありませんよ&hellip;元々背後さんの代理人ですし」<br />
</font>異桐「そうだな&hellip;そういうキャラは得てしてギャグ補正ついてるし」<br />
<font color="#0000ff">巫名「と、運命について悟ったあたりで今回は締めでしょうか」<br />
</font>異桐「クッ&hellip;！　芹に&hellip;芹にこんな風にまとめられるとは&hellip;！」<br />
<font color="#0000ff">巫名「そ、そんなにショックを受けないでも&hellip;」</font><br />
異桐「お前には分かるまいよ&hellip;ツッコミキャラが、ボケキャラに遅れをとる悔しさが&hellip;」<br />
<font color="#0000ff">巫名「&hellip;&hellip;<font size="3">(&acute;・&omega;・)</font>」</font><br />
異桐「&hellip;（異桐は　得意げに幕を閉じた」</font></font></font></font></font>]]>
    </description>
    <category>異世界との交差点（後ろの人との対話(笑)</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E7%95%B0%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%A8%E3%81%AE%E4%BA%A4%E5%B7%AE%E7%82%B9%EF%BC%88%E5%BE%8C%E3%82%8D%E3%81%AE%E4%BA%BA%E3%81%A8%E3%81%AE%E5%AF%BE%E8%A9%B1-%E7%AC%91-/%E3%81%A9%E3%81%85%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%86%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%81%82%E3%82%93%E3%81%A0%E3%81%99%E3%81%9F%E3%83%BC%E3%82%93%EF%BC%9F</link>
    <pubDate>Fri, 29 Apr 2011 16:16:42 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/90</guid>
  </item>
    <item>
    <title>みどりのかがみの。つきいろの。</title>
    <description>
    <![CDATA[<font size="2">――ああ、楽しい。<br />
　前もって兆候を示し、警戒させて、集った命を散らせてゆく。散らせた命を、拾い上げてゆく。<br />
「――っ、はは&hellip;！」<br />
　えび茶式部の、&rdquo;あの子&rdquo;と同じ姿を返り血に少しだけ汚しながら、彼女は笑う。手にした刃で首を刎ね、想軌を編んでは血煙を立ち上らせる。<br />
――始まりは、山中の川沿い。夜桜を愛で、月を仰ぎ、刃を手に駆け抜ける。間にある命など、舞台を飾る花吹雪でしかない。<br />
「――クソッ！　早すぎる！　各隊に伝えろ！　早」<br />
　声は濁った音に変わり、ついでに蹴りぬいた腹部はひしゃげ、体幹を捻じ曲げられたように吹き飛ぶ。<br />
　ある者は脚を砕かれ、足を貫かれ、恐怖に顔を引きつらせたまま肺を踏み潰される。月と、少女の顔を見上げながら、その幻想に震えながら悶え、血を溢れさせる。<br />
「&hellip;来たよ、芹？　さっき面白い事見せてあげたんだから&hellip;もう、いいよね？」<br />
　万全を期させるため―もっとも、これ自体不意打ちだが―夢を送り込んだ。すでに&rdquo;送心&rdquo;は途切れているため、芹は目覚め、行動を開始しているはずだ。<br />
　飛び掛る術師の腕を事も無げに切り落とし、右の手で首を掴み、奇妙な音と共に投げ飛ばす。&hellip;まだ年端も行かない術師は樹木に叩きつけられ、悲鳴も出せないままやわらかな残骸となる。<br />
「脆いね。わたしも丈夫じゃないけど、芹。&hellip;壊れないで、ね？」<br />
　遊びに。そう呟いて、ゆるりと歩みを進める。<br />
　斬撃も。<br />
　狙撃も。<br />
　魔術も。<br />
　彼女には届かない。その歩みも、想いも、止まらない。止められない。<br />
<br />
――ばちゅ。&hellip;&hellip;ぱぁー、ん。<br />
<br />
「&hellip;！　よし&hellip;！　対象の狙撃に成功！　繰り返す！　対象の―」<br />
　止まらない。血を溢れさせ、崩れた身体は再び立ち上がり、微笑みながら彼を見つめる。<br />
　止められない。第二射を放つ前に、彼女によって蹴り上げられた砂が、小石が。無数の殺意となって身体を貫いた。<br />
「&hellip;第二十式魔術貫徹弾。そいつを頭に食らっても死なないようなお転婆か&hellip;ちょっと手が焼けそうだな？」<br />
　その彼女―鏡月。の目前に、黒字に白の文様が刻まれたコートを纏う男が姿を現す。<br />
「久しぶりだな、お嬢ちゃん？　&hellip;まあ、こんなカタチで再会するのは感動的とはいえないが、な」<br />
　欧真・透。&rdquo;不可視の刃&rdquo;の使い手にして、巫名の剣。杷紋の事件の後、その刃を振るいつつ巫名・芹の守護を買って出た者。&hellip;洗脳下の出来事とはいえ、負けて格好悪いままではマジでダセぇ。とは本人の言。<br />
「そんな事、ここへ来る前に分かっていた事だろう？　&hellip;それにそのお転婆を御せるのは私達じゃなく、あの子だ。時間稼ぎというのも胸の悪い話だが」<br />
　隣に立つは、布都・錫那。&hellip;鏡月を取り巻く流れを追う、巫名の従者にして剣。黒いローブの内で、二振りの短剣を握りなおす。<br />
―彼女もまた、巫名・芹を守護する&hellip;というより、鏡月討伐の協力である。具体的な日時が巫名にもたらされていたため、即応部隊が動くこととなったのだ。<br />
<br />
「&hellip;あなた達に用は無いの。わたしは、芹と―」<br />
　鏡月が言葉を紡ぎ終わるより早く、欧真の纏う白の文様が銀色の力を宿す。<br />
「―&hellip;&hellip;へえ、面白いね。見えてるのに、見えてない。まるで芹の瞳みたい」<br />
　悪戯げに微笑む鏡月の仕草は、芹のそれと同じ。&hellip;寒気が走るほどに。<br />
「&hellip;まあ、確かに見失いがちな子ではある。が、今はどうでもいい」<br />
　錫那もまた、胸中で殺意を解放する。時間を稼ぐとは―即ち、全力で殺しにかからねばならない。芹と、ナズナに賭ける為にも。僅かでも相手の命を削り、願わくばナズナや芹の手を汚すことも避けたい。<br />
「うん、どうでもいいね。&hellip;あそぶことが大切」<br />
　鏡月がそう答える。欧真が距離を測る。錫那が気配を張る。<br />
　周囲に、他に動くものはいない。狂騒の後で、最後の宴を――<br />
<br />
―――<br />
――<br />
―<br />
<br />
時は、幾刻か遡る。<br />
<br />
<br />
「&hellip;残念だね」<br />
　一人、呟く。<br />
「あの日、アタシはガラにもなく泣いた。&hellip;二度と、こんな理由で。二度と、異能解決は必要ない―すなわち、もう会うことは無いって、さ」<br />
　煙草に火を点ける。&hellip;煙草でも吸わねばやってられない。<br />
「でももう、会っちまった。それなのに、あの子は未だ苛まれている。&hellip;生まれたときの呪いに、異能に、自分自身にさえ&hellip;」<br />
　そして、芹はギターを弾くことすら避けてしまっていた。&hellip;つい最近、弾こうとした場があるらしいが。恐らくは&rdquo;解禁&rdquo;を意味するものではないだろう。<br />
「&hellip;&hellip;アタシはあの子に、何をしてやれたのかねぇ&hellip;助けられたと思っていたし、普通に大分近づいたとも思ってたけど。　独り善がり、か&hellip;」<br />
　ふー。と、煙を吐き出す。&hellip;場所は、想い出の詰まった、この部屋。もう二度と帰らないと思っていた、部屋。<br />
「&hellip;さよならの黄昏。か&hellip;あの日も、こんな綺麗な夕暮れだった&hellip;か」<br />
　夕暮れは別離の象徴。一日が別れを告げ、そして芹と&hellip;大川もまた。５年間ずっと、夕暮れの中で別離を繰り返していた。<br />
「でもね、芹。夕暮れはさよならだけじゃないンだ。&hellip;確かにその色が強いけれど、夕暮れにしかない暖かさもあるって&hellip;あンたは、それに気付かないほど馬鹿じゃぁないはずだ」<br />
　かつての―大川にとっては、今でも―教え子に呟く。今はいない。そう、今は。<br />
「&hellip;今夜、か。被害は小さく&hellip;ならないんだろうね。相手が相手だ。巫名も備えをして、そしてその分だけ痛みを負うんだろうさ&hellip;」<br />
　業者に運び込ませていた冷蔵庫のスイッチを入れ、サイフをジーンズのポケットに突っ込む。<br />
「――さて。沈むのは今のアタシの仕事じゃないね。いちご牛乳とコーヒー牛乳&hellip;あと、一応食べるものを買っておかないと」<br />
　白衣を羽織り、煙草をポケットに突っ込んでドアを開け、通りへ出る。あの頃の、毎日と同じように。<br />
「本当に、最後だ。アタシにできるのは、これくらいだからね――」<br />
　３年を隔てた授業の為、大川・葉子は歩き出した――</font>]]>
    </description>
    <category>さよならのみっつめ。欠けた心、剣振るう夜。</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E3%81%95%E3%82%88%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%81%A3%E3%81%A4%E3%82%81%E3%80%82%E6%AC%A0%E3%81%91%E3%81%9F%E5%BF%83%E3%80%81%E5%89%A3%E6%8C%AF%E3%82%8B%E3%81%86%E5%A4%9C%E3%80%82/%E3%81%BF%E3%81%A9%E3%82%8A%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%8C%E3%81%BF%E3%81%AE%E3%80%82%E3%81%A4%E3%81%8D%E3%81%84%E3%82%8D%E3%81%AE%E3%80%82</link>
    <pubDate>Tue, 26 Apr 2011 15:04:15 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/89</guid>
  </item>
    <item>
    <title>そして宣告が。</title>
    <description>
    <![CDATA[<font size="2">「――ッ！」<br />
　ばっ、と上体を起こす。同時に今まで睡眠に沈んでいた意識が完全に覚醒する。<br />
「&hellip;&hellip;」<br />
　自分の両掌を見つめ、&rdquo;聞こえた&rdquo;事を頭の中で繰り返す。何度も何度も、自分が普通とかけ離れた面を&rdquo;与えられた&rdquo;事実を。<br />
<br />
　恋をしない。その要素がない。50メートルという単位に、100グラムという単位が結びつかないように。<br />
　心が欠けている。感情が、想いが。引き換えに想軌の才能を、巫名の歴史に残るほど備えている。<br />
　子を、宿さない。心の一部を殺された時、術師が戯れに施した呪い。器官はあっても、カタチを為す前に本人の魔力がすべての可能性を刈り取る。<br />
<br />
　つくりもの。おまえは、つくられた。私の、複製品。<br />
　日常を、幸福を、過ごす事は許されない。生得した力が、与えられた力が、歪められた心が、決して許しはしない。<br />
　それでも過ごそうとするなら、日常を壊すだけ。本人が望んでも、悪意が、殺意が、必ず向けられて壊される。<br />
<br />
―あなたに、そんな権利は認められない。<br />
<br />
「&hellip;冗談&hellip;」<br />
　聞いたことのある声だった。むしろ、いつも似た声を聞いている気がする。そう、すぐそばに。その声の持ち主を知っている。&hellip;強烈な殺意と歪みのカタマリ。<br />
　瓜二つの姿をした、同じ気配を纏った、それでも違う存在。<br />
「回りくどいことをしますね&hellip;それに、不愉快です」<br />
　呟きながら芹はベッドを下り、クロゼットから手早く装備を取り出し、身に着ける。えび茶式部に一振りの蒼い長剣。それと試作品だという、やはり蒼色の―こちらは細身の―長剣。<br />
　最後にライフルを取り出し、&rdquo;想軌用の&rdquo;カードへと収納する。<br />
「壊すというなら、先にこちらが壊しに行くだけ。&hellip;必ず、来ますね？」<br />
　手法は分からないが、想軌を使ったことは間違いない。そうして、夢の中へ直接声を投影してきたのだ。そしてそんな事をするという事は、即ち―<br />
<br />
「&hellip;――っ&hellip;――！」<br />
<br />
　小屋の外から、おぞましい叫び声が聞こえた。距離が離れているのか森の中なのか、音源は遠い。<br />
　言葉も発さぬまま小屋の外に飛び出した芹を、じわりと粘っこい気配が迎えた。<br />
「&hellip;来ましたか。それにしても、戦闘が起こるなら連絡を――」<br />
　不意に感じ取った気配に剣を一閃――する直前に、もう一つの影が音もなくその気配に飛び掛り、地面へ落とすと同時に首を一掻きにする。<br />
「ナズナさん&hellip;？」<br />
　黒い戦闘服に身を包んだ男の首を刃で引き裂きながら、影&hellip;ナズナが立ち上がる。<br />
「ああ、芹&hellip;ごめん。本当はもっと早く伝えなきゃいけなかったのに」<br />
　手にした短剣を一振りし、血を払いながらナズナが言う。その間にも、周囲の森からは奇妙なざわめきが響く。<br />
「いえ&hellip;それより、来たのでしょうか？&hellip;その、彼女が」<br />
　芹の言葉に頷くと、それ以外にもオマケがたくさん。と付け足した。<br />
「規模は大きくないけど、あちこちで戦闘が始まってる。&hellip;そして敵の指揮を執るのは、芹と同じ姿をした彼女。巫名家はこれを&rdquo;鏡月&rdquo;と名付けたよ」<br />
　きょうげつ。その名を呟き、芹はじわりと思考を切り替える。<br />
「わかりました。&hellip;とにかく、話している暇はないでしょうから―」<br />
　背後に降り立った気配を振り向きざま蹴り飛ばす。と同時に魔力が炸裂し、意識を暗い闇へと導く。<br />
「うん。すぐ行こう。場所の目処はついてるから、急いで！」<br />
<br />
　駆けながら、芹は思う。私は複製ではないと。<br />
　敵を斬りながら、芹は考える。仮に心が欠けていても、私は私であり、オリジナルだと。<br />
　魔力の光を操り、芹は結論する。複製品でない事が証明されれば、私は構わない。幸福が手に入らなくても、心が壊されていても、それらにさよならを告げて、ただ私として在ればいい。<br />
<br />
―私が私たる根源は、ただ私にある。他の誰にも、他の何にも拠らない。縋らない。必要がない。<br />
　心が欠けていても、子が宿らなくても、諦めてしまえばいい。そう、自身を否定されるより、ずっといい。<br />
　だから。私を。複製品なんて呼んだ存在は。<br />
　だから、私を、複製品なんて呼べる存在を。<br />
<br />
「&hellip;&hellip;す」<br />
<br />
―ただ走る。<br />
　さよならを、届けに―</font>]]>
    </description>
    <category>さよならのみっつめ。欠けた心、剣振るう夜。</category>
    <link>http://mikonasr.blog.shinobi.jp/%E3%81%95%E3%82%88%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%81%A3%E3%81%A4%E3%82%81%E3%80%82%E6%AC%A0%E3%81%91%E3%81%9F%E5%BF%83%E3%80%81%E5%89%A3%E6%8C%AF%E3%82%8B%E3%81%86%E5%A4%9C%E3%80%82/%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E5%AE%A3%E5%91%8A%E3%81%8C%E3%80%82</link>
    <pubDate>Sat, 09 Apr 2011 01:23:02 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">mikonasr.blog.shinobi.jp://entry/87</guid>
  </item>

    </channel>
</rss>