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蒼の髪と銀の雨

PBW・シルバーレインのキャラクター、「巫名・芹(b40512)」のブログです。 後ろの人の代理人(A)との対話や、SS、RP日記などを書き連ねて行きます。最新記事は右側に。シリーズごとのssはカテゴリに。雑多なものはそれぞれカテゴリにちらばっています。                                                                                                       ―― 一人の努力で、なにものにも耐える礎を築けるだろう。しかし、誰かと共にあれば、その上に揺るがぬモノを建築できるのだ。…しかも楽しい――「音楽の先生」

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初めての寮生活。その傾向と対策…そしてこれから

”風月華”
長い石段を登って行くと、そう書かれた看板。そして寮長さんである華神さんの姿が見えてくる。
…先日初めて来たとき、入寮手続きの確認に集中しすぎて、蹴つまづいて華神さんに突っ込んでしまったことを思い出す。
挨拶を交わしてすれ違うのだが、どことなく気恥ずかしい。いきなり失敗を見られてしまっただけに、なんとなく照れくさく感じる。
そんなことを思いながら、元旅館の風情――といっても、賑やかさで彩られてはいるけれど――がある玄関口へ向かう。

 玄関を抜け、廊下を進む。途中で知らない人とすれ違うときにも挨拶。これは大事。
部屋の場所はきちんとメモをとってあるので安心だ。…実は未だ覚えていなかったりする。
階段を5つ登り、”蘿蔔(すずしろ)の間”とある部屋を目指す。そこが私の部屋。…私だけの部屋。
親元を離れて暮らすのは初めてだから、結構緊張している。もっとも、親戚がいればいつでも緊張していたけど。等と考えているうちに到着。
 鍵を開けて、中へ。下駄箱に靴をしまいこみ、ふすまを開けて部屋へ。・・・そういえば、下の販売所でスペアキーを販売…と言うのかは分からないけど、置いてあった気がする。失くすと困るから、あとで頼んでおこう。
ふわりと、畳の香りが私を迎える。フローリング育ちの私には新鮮で、何だか楽しい。

 そう、楽しい。まだここに来て、大した時間は経っていないけれど。
閉鎖的で、平坦で、”魔術”というモノに囚われた人々。そのなかの教育や生活。親はそれなりに自由にしてくれていたけど、それでも家系というものは強い。年齢相応の遊びや時間は送ってこなかったようにすら思う。
 それでも、父親の説得でギターなんかをいじるような事は許された。性格は恐らく母譲りだと思う。
そしてつい先日、寮生活が認められた。母が説得してくれたのだという。…平和的にフライパンを以て。

 それからの流れは速かった。というより、入寮許可が出たと連絡を入れたのがまずかったのかもしれない。
まず、入寮初日に家具一式と寝具、私の趣味道具一式と詠唱兵器が運び込まれた。
次の日に私の衣服類。もっとも、替えの制服と、さして多くない私服…旅行カバンでも持てそうな量だったけど。あと何故か座布団8枚。母が買いすぎたものらしい…
 そして今日、また荷物が届いた。しかもキャンパス前にて、一抱えほどの包みを手渡しで。
一昨日、家具一式に紛れていた”ピーナッツもなか”みたいなよくわからない代物の可能性がある。よって、道中では開封せずに持ち帰ってきたのである。ヘンなものだったら困りますからね。
開封してみると、お蕎麦が入っていた。しかも、とてもじゃないけれど一人では食べられない量。手紙が同封されていたので呼んでみる。

「お引越し蕎麦って言うよね☆ 皆さんにお裾分けして、早く仲良くなるのよ」
と、書いてあった。「言うよね☆」じゃないってば。

 むしろ、これを無事片付けるにはお裾分けをしなければならないのは明白であり、この恐ろしい量のお蕎麦を配るのを見られたら、それはもう大混乱か爆笑の渦。私はとてもそれには耐えられそうにない。
「下に”明日を生き抜くためにっ”って書いた紙が貼られた机があったから、そこに置いてきてしまいますか…」
ぽつりと呟き、お蕎麦を包みに戻す。それを抱えて今度は階下へ。

 その途中の廊下でさえ、いくらかの話し声や笑い声などが聞こえてくる。楽しそうだな、と小さく呟き、例の机へ。どさりと置いてそそくさと退散。正直見られたくない。
 戻る途中、なんとなく庭に出てみる。春の暖かな風が吹き、石段や階段の昇降で汗の滲んだ額を心地よく冷やす。
周囲には季節の草花―あれはなんて言ったっけ―や、桜の木―これは知っている。ソメイヨシノというものだと思う。多分―があって、見晴らしも良い。
館内からは話し声や、誰かの大声、それから逃げるらしい声が時折聞こえてくる。どれも楽しそうで、どれも、今までの私の生活にはなかったもの。

――風月華――

 玄関まで周り、改めてそれを見上げてみる。
「風が歌い、月を詠み、賑やかなるは華の如し…なんちゃって」
…なんて、格好つけてみる。―そういえば、ここは綺麗な人がたくさんいるな、なんて思ったり。
 ともかく、これから長く…多分3年か、可能ならもっといたいけど、ここが私の”家”になる。
ここからキャンパスまで行き、ここへ帰ってくる。この、楽しさがあふれているように思う、この場所へ。
そう考えると、とても嬉しくなってくる。私は、そこの一員になったのだ、と。
 ただ不安もある。…私は、ちょっとだけ、知らない人と関わるのが苦手なのだ。
まず慣れることから始めなければいけない。どうしようかな…難しく考えてもダメだな、と早々に放棄。
寮長さんも、他の人も良い人みたいだし、きっと大丈夫。

 深呼吸。
夕暮れ時の暖かな空気が心地良い。
さて、と、部屋に戻るため歩き出す。足取りは軽く、なんとなく心も浮かれている。
先が明るいと、人は少し幸せになる、とどこかで聞いたから、良い事を考えるなと思う。
 本当は、そんなに明るくはない。残留思念とか、「常識外」の怪異と戦わなければならないのだから。
けれど、それでも大丈夫かなと思う。
こんな楽しい空気に包まれるならば、私は頑張れる気がする。
ここに来て、私の何かが動き出した気がする。

 誰かが石段を上がってきた。寮長さんがしたように、私も精一杯の笑顔…は、苦手だから、少し微笑んで。
「おかえりなさいませ~♪」
何か変な気がするけど…まぁいいや。

 そして夕暮れに染まる街を一望しつつ前へ出て、思う。
―これから、ここから、私は変わる…楽しく、強く―

 そして石に蹴つまづいて、あわや階段から転落しそうになったのは秘密にしておきましょうか…

―――以下、代理と巫名の解説(本編とは関係ありません)―――

代理「長っげぇ」
巫名「わ、私のせいじゃないですよっ!?」
代理「いや、お前がそんなこと考えてるから、文章力のない後ろのヤツが書き起こしたりするんだよ」
巫名「そ、そんな…っ」
代理「大体お前、何が「風が歌い、月を詠み、賑やかなるは華の如し…なんちゃって」だよ。お前みたいなぼんやりしたのが言っても説得力無いよ」
巫名「だ、だって、風月華っていう字を見てたら浮かんじゃって…」
代理「お前はもう、「風に吹かれて、月に見惚れ、転倒するは馬鹿の如し」とでも歌われとけ」
巫名「そ、それはひどいっ」
代理「はっきりとは分からんが、大量の蕎麦を置いてくるお前も大概だと思うが…」
巫名「ざっと…30人前くらいでしょうか」
代理「
多っ!?なんでそんな量…つっても、全然足らんか」
巫名「今現在(2008年4月21日)にて、199名ですからね…まだ足りません」
代理「足りるほど送り込まれても困るだろ…まぁ、今日はこの辺りで解散としとこうか」
巫名「そうですね。あまりしゃべって、コメントをつけられなくなっても困りますし」
代理「まぁ、読んでくれる人がいるかどうか…さらに、最後まで読むようなマザーテレサみたいな人がいるかどうかすら謎だが」
巫名「うぅ…でも、読んでもらって、しかもコメントしたかったのに突っ込まれきってるとか、失礼じゃないですか」
代理「大丈夫だ。まだ使われていなくて、かつ言われること確定の言葉があるから」
巫名「・・・なんですか?」
代理「駄文、駄作、ヘタレ」
巫名「ひどいっ。題材が私の生活なのにっ。ダブルでひどいですっ」
代理「つぅか言っちまったじゃねぇかっていう突っ込みは無しか」
巫名「…はっ!(今気づいた」
代理「ダメだこりゃ・・・」

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