蒼の髪と銀の雨
PBW・シルバーレインのキャラクター、「巫名・芹(b40512)」のブログです。 後ろの人の代理人(A)との対話や、SS、RP日記などを書き連ねて行きます。最新記事は右側に。シリーズごとのssはカテゴリに。雑多なものはそれぞれカテゴリにちらばっています。 ―― 一人の努力で、なにものにも耐える礎を築けるだろう。しかし、誰かと共にあれば、その上に揺るがぬモノを建築できるのだ。…しかも楽しい――「音楽の先生」
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聖女戦線アリストライアングル
さらり、と風が抜ける。
ぴしゃり、と血が吹き上がる。
涼やかに吹き流れ。
鮮やかに乱れ咲き。
手には剣、血の臭いは染み付かず。
口には術、命の灯火吹き払い。
それがあるべき姿だ。
それがあるべき姿か。
蒼き子は何を見る。
蒼き子は何処へ行く。
行く先は地獄しか無いと、わかりきっているのに。
アリストライアングル。
どこかばかげた響きの言葉は、今週末の決戦を表す言葉。
「…聖女、アリス」
吸血鬼に寝返り、銀誓館を翻弄し、ついに尻尾を捕まえた、その”聖女”の名を口にする。
「今度は、逃がしません…!」
続く呟きは強く、決意の意思を込めて。
必ず、そう必ず。
「……捕らえます」
その言葉には違和感。妙なざわめきとかすかな高揚、そして暗い感情を胸中に感じる。
このところ、そういったことが良くある。…「森」での一件から、だ。
「――ふぅ…もう、随分前のことなのですが…」
あれから、自分の姿をした敵も、それを擁するであろう勢力も不気味なほど沈黙を保っている。
だが、不気味なのはそれだけではなかった。
簡単に言うと、殺意や敵意といったものが胸中に居座ったかのように、時としてひどく心が冷え込むようになったのだ。
戦闘の中でそういった状態になることはあれど、今のように敵を意識しただけでそうなるのは、「森」での戦闘以前には無かったことだ。
「私は…一体…」
自分が元々、どう育てられる存在だったかは理解している。
だが、それにしても不可解である。なぜ、今頃になってこのような感情が渦巻いているのか。
「……」
無言で剣を振るう。決戦に向けて。
舞うように、しかし容赦は無く。
勝利を目指す、舞踊の如く。
しかしその内に、ひとかけらの闇を抱えて――
決戦は、もうすぐ。
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