蒼の髪と銀の雨
PBW・シルバーレインのキャラクター、「巫名・芹(b40512)」のブログです。 後ろの人の代理人(A)との対話や、SS、RP日記などを書き連ねて行きます。最新記事は右側に。シリーズごとのssはカテゴリに。雑多なものはそれぞれカテゴリにちらばっています。 ―― 一人の努力で、なにものにも耐える礎を築けるだろう。しかし、誰かと共にあれば、その上に揺るがぬモノを建築できるのだ。…しかも楽しい――「音楽の先生」
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狂騒の終わり。静かなる森の始まり。
――杷紋のもとに"元仲間"が集い、大川と芹達が合流した頃。
暗い森を歩く影が、ふたつ。
いずれも髪は長く、芹とよく似た者が一人――そう、”陽炎”を用いて芹を追い詰めたあの少女――と、その保護者のような、髪の長い女性。
「終わったみたいです」
”セリ”が報告のように呟く。かつての戦場に背を向け、まるで母とそうするかのように女性と手をつなぎながら。
「そう。…楽しかった? 怪我をしないようにしてほしかったんだけど、結構あちこち動いてたみたいね」
女性は子供にそうするかのように気遣う。この森で行われていた事が、まるで子供の遊びのような口調と、柔らかな声色で。
「はい。追いかけっこでも12人捕まえましたし、お母さんを探している人が6人もいて、あの男の人とは無関係に参加している人も結構いたみたいです」
あの男の人、とは杷紋の事である。――今はまさに過去形であるが。
「18人か。頑張ったわね、えらいえらい」
女性は言いつつ、セリの頭を撫でる。テストで良い点が取れた子供にそうするように、褒めてみせる。
「怪我したのは……あの子ね? ちゃんと殺した?」
なおも優しい口調で、穏やかに尋ねる。
「いえ。生かしておいたほうが楽しいと思ったので、引き分けにしました」
セリのその言葉に、女性はふふ、と笑い声を漏らす。
「そう…でも暫くは会えないから、残念ね。…次は殺しておいてね? あまり長引かせると、お母さん困るのよ」
その言葉に、セリは頷く。なんてことの無いように。ただの母娘の会話のように。
「もちろんです。一回だけ、そういう事をやって遊んでみたかったので…次は必ず、です」
ぎゅ、と強く手を握ったセリを見て、女性は柔らかに微笑み。
「ええ、おねがいね。芹」
それから。
どのように敵を殺したか、最後にどんな表情だったか。
他愛の無い会話のように言葉を交わしながら。
二人の影は静かになった森を出て、いずこかへ消えていった。
狂騒の終わり。静かなる森の始まり。――終
あとがき的なもの
実に1年以上にわたって終了しなかったssですが、とりあえずこれで一区切り、という感じです。
「いい感じのアイデアが出ない時はさっさと切り上げる」という事で、ざっくりと文を削って別物にしてしまったものが結構あったりしますが、元から大したアイデアや文章ではないのでまあいいじゃないですか!(何
本音を言ってしまえば、いい加減話を進めないとまずかろうという事ですね。書きたい事もあるし。
ひどいダレ方だけども、まあ途中で立ち消えるよりは良いだろう、という感じです。話数的には当初の予定を大幅にオーバーしていますし。
まあとにかく、次からは別の話とか日常に近い部分を書こうかなとも思っています。
やりたい話もありますし、ネタ自体はまだ尽きないかと(笑)。
稚拙以外何者でもない文章ではありますが、お付き合いいただければ、幸いです。
それでは、またの機会に。
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